藤田紘一郎 著書
手を洗いすぎてはいけないを読んだ感想です。
著者は、医学博士(医師)なので、説得力があります。
この本で一番伝えたかったことは、おそらく
日本人が潔癖症になりすぎている、そしてその結果、逆に免疫力を落としているという点です。
「潔癖」「消毒、清潔でなぜ免疫力が落ちるのか?」と思うかもしれませんが、著者はいいます。
(食品に繁殖した状態をのぞき)日常にいる微生物、ウイルス、細菌のほとんどは、(免疫力が低下しているときを除き)ほとんど問題ないと言います。
むしろ、日頃からいろんな菌を取り込むことで、日々の免疫力が強くなっていくのだとか。
近年では、子どもを土遊びさせたほうがいいという認識も広がってきました。
その理由として、土壌菌はほとんど人体に問題なく、かつ土遊び・土いじりをすることが脳の発達にすごく影響を与えるのだとか。
ある幼稚園が2つありました。
方や、泥遊びを積極的に行い、片方は、病気になってはこまると泥遊びを敬遠しています。
数年後、著者が知ったのは、泥遊びをさせた幼稚園は繁盛して、反対はガラガラだった。なんでも、そこの幼稚園を卒業した子どもたちは、多数、有名大学に入ったからと有名になったんだとか。
また著者は、単なる免疫力だけの話にとどまりません。
日本人の潔癖思考が、いや、世界の潔癖思考によって
菌を排除していったり、菌を気にするあまり薬害を使いすぎることが、人類滅亡の危機をはらんでいることも危惧しています。
それは、抗生剤による耐性菌の台頭や、
自然の微生物は地球の循環(リサイクル)に必要不可欠なこと、地球温暖化によって、突然変異した微生物が誕生しやすいなど多方面にわたる。
ちなみに、先生がテレビに出演すれば、
もっと国民に、ことの重大さを伝えられるのではと、よく言われるそうですが、先生がディレクターたちと事前に話すと、やはり却下される…その理由として、先生をテレビに出せば、今後はスポンサーにならないぞと、衛生用品(石鹸・シャンプー・食品)などから言われるそうです。
以下、私がメモした点です。
「人類の家畜化現象」を考える研究会によると、私達の身体を構成する細胞は一万年前と変わっていない
日本人が免疫力を強化するためには、
細菌やウイルス、寄生虫などの微生物との共生が必要
インフルエンザは冬に流行する。
病原体となるウイルスは、温度20度前後、湿度20%を下回ると空気中を長時間漂うようになる
ウイルスは微生物の中でも最も原始的な生物で、空気中では増殖できない。
普段からちょいワル菌との練習試合を重ね(あえて多少菌に感染して。たとえば、下に落ちたものでも食べる。ただし、落とした場所にもよる)免疫力を強化させておくことが、自身の免疫力を強めることに繋がる
むしろ、菌を全て排除してしまったら、菌を強化するチャンスをみすみすみのがすことになる。
社会学者のバリーグラスナーは
恐怖を煽ることで、政治家は有権者に自分を売り込み
テレビやニュース、雑誌は、視聴者や読者に自分を売り込み
権利擁護団体は入会を勧誘し
ヤブ医者は治療を
弁護団は集団訴訟を
企業は商品を売り込むと述べている
医学博士 藤田紘一郎によると
手洗いは流水で10秒でよいとのこと
皮膚常在菌は皮膚から出る脂肪をエサにして、脂肪酸の皮脂膜を作り出している。この皮脂膜は弱酸性。
病原体のほとんどは酸性の場所で生きられないよって、バリア機能となる
また、皮膚の角質層は脂肪酸の皮脂膜で覆われて初めて、正常な状態を保てる、皮脂膜がなければ肌が荒れる。
衛生環境の整った日本では、石鹸で過剰に手洗いすることは、かえってよくない、病気になりやすい体をつくってしまう
合成界面活性剤(人口の手によって添加物が入っている洗剤など)を金魚の水槽に少量いれると、金魚が苦しみながら死んでいく
杏林大学医学部 神谷茂教授はいう
人は生まれた直後から、微生物とともに生きている
清潔にするのは悪いことではないが、我々の敵か仲間かを見極めず、全てを敵視するのはいきすぎだ
「人の体は9割が細菌 人体は1割」という計算がある
人の体は約37兆個の細胞でできている
以前は約60兆個と推定されていたが2013年頃から37兆と言われるようになってきた
人体に細菌が多く存在するのは
腸、歯垢、唾液、肌、小腸、胃
ざっと計算しても約100兆個以上もの細菌がいる
人体の細胞の37兆個のうち、約26兆個は赤血球でありDNAを持っていない
よって、人の体は、遺伝情報を持つもので計算すると
すると100兆対10兆となり、細菌が9割となってしまう
腸に空き家があると、病原体が入ってきても問題はない。
肛門に向かって流れていくだけ。
さらに腸内細菌自体が、外部の侵入をそう簡単には許さない
私たちの生活環境には無数の細菌がいるが、
その殆どは人の腸内細菌の仲間であることがわかっている
日頃から、潔癖になりすぎないことで、その仲間を増やし「空き家」をなくすことができる。
仲間なら受け入れられる
植物性の善玉菌は胃酸に強く、生きたまま腸に届きやすい
床に落ちた食べ物を3秒以内ならOK
これは日本でも言われるが、アメリカでも
「ファイブ セコンド ルール」と呼ばれて、5秒以内ならOK
これは実際に研究が行われ、食品を落として何秒で菌の繁殖が認められるかの実験が行われた。
結果、時間でたしかに菌が増える傾向にあるが、時間よりも落とした場所のほうがはるかに影響が強いことがわかった
赤ちゃんは、抱っこしてくれた人の手を舐めようとする
これは、赤ちゃんが本能で、他者の菌を自分に取り込もうとしている。
あまり神経質にならなくてよい理由として、
多種多様な菌が存在する場所(口内など)では、
たとえ他人とキスをしても大丈夫
なぜなら、一種類の菌だけが異常繁殖することはできないから
免疫システムは、どんな異物にもピッタリと合う抗体を作り出すことができます。
腸内まできた菌がすべて、住み着くわけではなく
自身のIGA抗体によって、選別が行われる。
IGA抗体は、母乳に多く含まれる
とくに、初乳に多く含まれているので、初乳を飲ませなさいと昔から言われている。
母乳で育った子どもは、ミルクよりもアレルギーになりにくいというデータがある。
一人っ子・第一子は、アレルギーになりやすい。
理由は、一人なら母親の目が行き届きやすく、
一人目なら、神経質になりやすい。
ただ、二人目以降になると、感覚もわかりそこまで神経質にならないのと、目が行き届きにくくなる。(いろんなものを口に運ぶ機会が結果、腸内細菌を強化する。)
子育てに関して、土いじりの菌はそこまで気にしなくても良い。
命に関する菌はほとんどいないし、病気に関連するのはいることはいるがまれ。
エボラウイルスはコウモリに宿るが、コウモリでは異常がないのに人間、ゴリラなどの霊長類になると暴れ出す
微生物との共生を見出した原因の一つが地球温暖化。
地球温暖化により、ウイルスなどが突然変異しだした。
ほかにも森林伐採により動物が人間環境にまで来たことや、人間が逆に動物の環境に入っていくことも。西アフリカの人はコウモリを食す。
風邪薬が作れないのは、ウイルスだけを倒す薬を作れない(人の細胞も傷つけてしまうから)
予防接種をしていたら、「軽く済む」という説もあるが、実際の所は、まだ解明はできていない。
あと、インフルエンザ予防接種で、あまり効果がないと言われるのは、その年に流行する型が当たるかもわからない点と、もう一つは、ウイルス自体がすぐに変異しているから、効果がないこともある。
・カリマンタン島のマハカム川では、人はそこで排泄をする。なのに、沐浴したり、食器を洗ったり、食事を作ったりコーヒーをつくったりする。
それなのに、アトピーも、アレルギーもない。
川の水では大腸菌が数種類いたが、うまく共生していた。
住民たちの腸内には回虫などもいて共生していた。
著者によると、回虫は昔日本人の中にもいたし、共生できていた。おかげでアレルギーやガンを予防していたとのこと。
西洋医学では、一つの薬で一つの病を治すことを得意とする。
西洋医学では、予防は病原さえ発見できれば、解決できるという単一要因説で発展してきたから。
一方で、東洋医学は病気と人を一体で考える特徴がある。
アレルギーの原因は、(表現として)職を失った免疫細胞が原因。
彼らが、やらなくてもよい、花粉、ダニの死骸、ハウスダスト、食べ物のタンパク質、などに目を向けるようになったから。
かいわれ、もやしなどの水耕栽培は0157が繁殖しやすい。理由は水耕栽培であり無菌状態だから、無法地帯。
反対に土壌菌の中では、反勢力がいるようなもので繁殖しにくい。
ご家庭でも、無菌状態をつくることが返って0157の繁殖しやすい状況をつくっている。
中村明子教授によれば、1996年の0157小学生の子どもを調べた所。重症化した子どもはご家庭で、かなり清潔思考で育てられた子どもたちだった。
反対に、外で遊ぶような子どもは、無害だった。
耐性菌は、変化にエネルギーを使っているため、(普通の環境において)生存力などが弱っている傾向にある。
多くの製薬会社は抗菌薬の開発を控えている。理由は新薬を作っても細菌が変異して耐性をもついたちごっこの為。
衛生状態が悪かった時代(昔)では、清潔思考は良いが、現在のように衛生が整った環境では皮肉にも健康を脅かす。
回虫感染の原因は、江戸におけるし尿による野菜作り。
昔、野菜は生で食べなかったから良かったが、戦後、アメリカの駐屯兵たちが、生野菜を食べて免疫が無かったので苦しんだ。GHQが回虫の除去に動き出した。
腸内細菌の働き
①消化吸収
②免疫
③有害物質の排除
④ビタミン合成
⑤必須アミノ酸合成
⑥ホルモン合成
⑦脳内伝達物質合成
⑧酵素合成
⑨腸の蠕動運動
太平洋戦争において日本軍の野営地あとを、米軍が調査にきたとき、大量に大便があり、とても大勢いると勘違いして逃げ出した。
戦前の日本人の大便は平均400g(バナナ4本分)
これには、腸内細菌が多かったのと、玄米食などがあげられる。
便は水分を除けば、半分くらいは腸内細菌だから。
リーキーガット症候群は、腸内細菌が少ない、→新陳代謝がうまくいかなくなり(腸は新陳代謝のサイクルが非常に早い)、→腸に穴が開く
リーキーガット症候群では、アレルギー、ガン、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、「うつ、認知症、自閉症」の疑いまである。
人類の祖先は細菌
人類の祖先は腔腸動物にたどり着く(ヒドラ・クラゲなどの腸のみの生物)
腔腸動物の祖先は、原核生物である古細菌(こさいきん)
約40億年前、地球上に初めて誕生した生命は深海に住む古細菌。
アレルギーには即時型と遅延型がある
遅延型は、リーキーガットにより、タンパク質がもれることが原因。(下痢・便秘、めまい、倦怠感、吐き気、目の渇き、口内炎、肌荒れ、ニキビ、うつ症状、情緒不安定など)
遅延型だと6h~24hの潜伏期間がある。つまり前日に食べたものでアレルギーを起こすこともある。
ウォシュレットを使いすぎると、肛門周囲の皮膚常在菌が少なくなり、ただれ、かぶれ、出血の原因に。
女性の腟炎も洗いすぎが原因
膣には乳酸菌がいて、酸性に整えている(雑菌の繁殖を抑えている)
原始時代、ろくに体も洗っていない男女の性交時でも、膣炎にならなかったのは、菌が守っていたから。
どんな生物も必ず、体の内外に1種類以上の寄生虫がいる
人間も、誰もが寄生虫を持っている。
例えば、腸内に横川吸虫は10%、口腔トリコモナス、歯肉アメーバ、腸内にはランブル鞭毛虫など。
これらは人体に悪さはせずに共生している
すべての人の顔に、ダニが居る(ダニニキビ)
ダニは世界で約5万種、日本では千種類。
ある種では、落ち葉を土に戻し、
ある種では、昆虫のフンを土に戻す
ファッションは20年で1巡りという
昔はやったのが20年でまたはやりだす
動物の肉には、食中毒菌もいるし、寄生虫がいることも
アニサキスは、クジラ、イルカに寄生して、海中に放り出され、オキアミに食べられ、それをサバ、イカが食べて、それをイルカ、クジラが食べる。
アニサキスは、魚が生きているときは魚の内臓に潜んでいるが、死んだら、身のほうへ移動する。
なので料理店では、すばやく内蔵を取り除き、身も確認する
著者は70カ国を旅して、日本ほど排泄物を忌み嫌う国民はないと痛感したそう。
健康な人の出てすぐの尿は細菌がいない
96%は水分、4%は、体で使われなかった塩類、ビタミン、色素、尿素
子どもを砂場で遊ばせるのに、犬猫の糞尿が心配かもしれない。
しかし、腸内細菌の多くは嫌気性のため、外にでればすぐに死ぬ。
それなのに、砂場は危険だと煽ったのは、抗菌砂の業者の謳い文句であろうとのこと
体重の10%の水分を失うと危機敵状況
20%は死亡
2%で喉の渇きを感じ
3%で喉の渇きを感じない
6%で脱水
ヒマラヤ山脈の高原地帯に住むフンザ族、
南米の高原地帯に済む、ビルカバンド族は長寿で知られる。
要員は水。
標高2000メートルの水には、カルシウム、マグネシウムなどが多い硬度水
著者の結論として長寿の秘訣水は、「カルシウムを多く含み、弱アルカリ性の水」
血液は弱アルカリ性、疲労時や不調時は酸性に傾く
著者は、土壌菌を飲んでいた。
とても健康状態はよかった。
友達にすすめたら朝立ちしたとのこと(70代?)
コアラの赤ちゃんは生まれるとすぐ、お母さんの大便や土をなめる。
理由は、母から酵素を獲得している。
生まれてすぐは、ユーカリの葉を無毒化する酵素を持たない。
同様にパンダも大便と土をなめる。
笹を分解する酵素を持たないため
納豆菌は、枯草菌(こそうきん)といって、土壌菌の仲間
人は食物繊維を分解できないが、大腸菌が分解することによって、ビタミン類などを吸収できる
悪玉菌が悪いのではなく、悪玉菌が大量になると、酸化酵素が、タンパク質を腐敗させ、毒素を出す
腸内細菌にとって、食物繊維は最良のエサ
悪玉菌は食物繊維をエサとしている時は増えない(ちょうどよい)
菌交代は2週間で可能、つまり今から菌に良い食事をすれば、2週間で腸内細菌を改善できる
キノコ類は、免疫力を強化し、がんを防ぐ栄養がたっぷり
世界終末時計がアメリカに建てられた1947年
これは、地球滅亡の度合いを示す(ハリが進んだり戻ったりする)
1999年スティーブン・ホーキング博士は、1000年以内に、災害か、温暖化で人類は滅亡するといった
二酸化炭素が増えると、生物を絶滅に追いやる
微生物は体が小さいので、影響を受けやすい
遺伝学では、新しい種を作るには1万世帯が必要
微生物なら2~3年で可能だが、人間や哺乳類は多大な時間を要する。
約40億年前、生命が誕生してから、地球の生物はビッグ5と呼ばれる5回の大量絶滅を経験
中でも最大規模は、今から約2.5億年前で(3回目)90%の生物が一層された。
1975年、1年間で4万種も絶滅している
原因の殆どが人間の活動によるもの
人類が滅亡すると、200年で大都市でも、原始の森林に戻るとされている
人の脳は石器時代からまったく進化していない(黒田洋一郎)
アインシュタイン
想像力は、知識よりも大切だ。知識には限界がある。想像力は世界を包み込む
地球の誕生から現在まで1年で表すと現在は9時30分しかたってない
著者は、水道で10秒手を洗うだけで十分という、なんだったら洗わなくてもいいとさえ表現もする
電話の発明で有名なアレクサンダーグラハム・ベルは、言った
時には森に入りなさい
そこではこれまで見たことのないなにか新しいものを思い出すに違いない
1960年代
アメリカでゴキブリ撲滅運動が起こった
結果、ポリオ(小児麻痺)が大流行するきっかけとなった
実は、ゴキブリが天然のワクチンの効果をしていた。
ゴキブリが適度に菌を運んでいたから。
アメリカで撲滅に成功したが、数年たって、免疫力が弱くなった子どもが、他国から運ばれたポリオウイルスにやられたということ
虫は目に見えないものを恐れたり、
理由もなく他者を傷つけない過去を悔いたり
未来を不安にもならない
虫のほうが高尚ではないか
ミミズは両性具有
土の中でやっと会えた出会いを、無駄にしないため
吉田松陰
狂愚まことに愛すべし、才良まことにおそるべし、諸君狂いたまえ
愚か者(常識に囚われず、狂っているかのような情熱を持っている人は愛すべき存在
理屈ばかりで行動しないのは恐ろしいことだ
志を持って狂ったように行動しよう
