この本はタイトルだけを見れば、
スマホの使いすぎに注意しようというメッセージだけに思えますが、
それだけではありません
・スマホの便利な機能は活用する
・悪影響の部分はちゃんと理解して避けるようにする
・体のパフォーマンスを上げるような話
などを網羅的に紹介していた本です。
この「脱スマホ脳マニュアル」の他に
「スマホ脳」という本もありますが、そちらのほうが事細かに書かれていて、
「脱スマホ脳マニュアル」は、サクッと読める感じですね。
おそらく、小学生・中学生・高校生にも読んでほしいという狙いがあったのではないでしょうか。
著書で書かれていた言葉ですが、
私たちがテクノロジーをうまく使うことが出来たら、
黄金を手に入れたも同然、
世界を変えるような映画・音楽・研究・勉強・アプリ・プログラムなどを開発して、何百人モノ生活を良くすることができる、がしかし使い方を間違えると、たちまち時間も奪われて、
脳のパフォーマンスを下げてしまう。
この本はそうならないため(そうなってほしくないため)のアンデシュ・ハンセン先生の警鐘ではないでしょうか。
スマホの悪影響を知り、
そして、どのように回避すればいいかを知りたい場合はおすすめの本です。
文庫本サイズで、180ページくらいのすぐよめる本です。
以下、自分がメモした内容です。
ドーパミンは新しいことを経験したときに
ご褒美として放出されます
なぜかというと
昔は生き延びるために
好奇心や知識が大事だったからです
新しい場所に行きたいという好奇心の強い人は
果物がたっぷり実った木を 見つけられたはず
鹿の群がる場所や
ワニが潜んでいる場所の知識があれば
食べ物を手に入れたり
危険を回避すらできたのです
しかしドーパミンの1番大事な仕事は
私たちにこれに夢中になりなさいと伝えること
今何が1番大事なのかを 教えてくれているのです
でも集中したら沢山ドーパミンが出るようにならなかったのは何故か
そこが厄介な点です
今やっていることに集中できれば
ご褒美にドーパミンが報酬されますが
邪魔が入ると集中はできません
脳は簡単に気を散らされてしまうのです
昔ウサギを捕まえる時には
極限まで神経を集中させていたはずですが
蛇などの危険な動物が現れたら
一瞬でそちらへ注目を移さなくてはいけませんでした
うっかり集中しすぎてしまうと命が危なかったのです
脳はなるべくエネルギーを節約しようとします
そのため脳は1番エネルギーの要らない選択肢を選びます
つまりあまり働かずに
ドーパミンを出そうとするのです
それが現代に生きる私たちでは
簡単にドーパミンを出せるのは
スマホやタブレットを使う時です
スマホやタブレットは
信じられないほどドーパミンを放出させます
なぜかといえば人間は
新しいことを発見したいと思う生き物なので
次々に新しいページやアプリをクリックしていきます
そしていいねを1つでも多く欲しいのです
それでドーパミンが出ます
確かに脳はいろいろなことに
同時にやることが得意ですが
集中できるのは一度に1つだけです
つまりいくつもの事を同時にしようとすると
余計に時間がかかり作業の質も下がります
スマホは1日に何100回も
ドーパミンを出させてくれます
それが魅力的なので
常にスマホをいじらないように
自分を抑えないといけません
このことが 集中力にリソースを割いてしまうのです
ですから集中するときは
他の部屋にスマホを置く方がいいでしょう
イギリスの学校で
校内でのスマホ資本を禁止しました
朝先生に預けて
家に帰る前に帰してもらう
その結果成績が上がりました
ある実験で2人の人があって
10分間話したいことを話しました
テーブルに置いた状態で話した2人組と
スマホをしまった状態で話した2組
どちらが会話を楽しめたか
結果は スマホをしまっていた方です
なぜならスマホを見えるところに置いておくと
手に取らないように努力しなければという
脳のリソースを割いてしまうからです
記憶の 効果を高める方法
学びたい内容に集中すること。
すると脳は大事だという合図が送られる
脳はエネルギーを使ってでも
長期記憶にするべきと理解して
記憶力が高まります
記憶をよくをしっかり刻みつけるなら
睡眠が重要です
睡眠はいくつか種類があって
実は少なくとも19種類ありますが
1番大事なのはノンレム睡眠とレム睡眠です
ノンレム睡眠の最中に
事実の記憶が固定化され
レム睡眠の間にその記憶があなたが既に知っていることと
組み合わされます
つまり両方とも大事です
同じ内容を
別の場所で覚えてみましょう
内容とは直接関係ないことも
記憶に結びつくからです
例えば本の内容を覚えるとします
同じ文章をまずベッドの中
次はキッチンで
それからバスの中で読んでみましょう
すると文章の記憶に小さな手がかり
タグのような記憶がつき
そのおかげで脳のデータベースの中から
探しやすくなります
タグがたくさんついている記憶ほど
見つかりやすくなるのです
同じ文章を紙で読むのと
スクリーンで読むのは
違いがあるのか
ノルウェーで行われた研究では
結果
紙で読んだ生徒の方が
内容をよく覚えていました
その理由は スクリーンを見たグループは
脳がいつものドーパミンのご褒美を期待してしまい
脳の容量の1部を
そのことを考えないように努力するために
リソースを割いてしまいます
もう1つ考えられる理由は
小さな手がかりの記憶です
本を手に持った感触や
紙をめくるほど
そういうことも記憶に入ります
ページの見た目や
どの辺りに書かれていたといったこともです
そういった記憶がタグになり
読んだ内容を記憶しやすくなるのです
脳は近道が好きです
近道を選ぶようにできています
記憶を作るには
たくさんのエネルギーが必要なので
楽できる場合はしなければなりません
これも狩猟採取民族の時と 関係があります
サバンナでは いつ食事を食べられるかわかりませんでした
だから私たちは
エネルギーを節約し
なるべく使わないように進化したのです
そう考えると私たちの脳は怠けているわけではないのかもしれません
省エネしようとしているのです
ある実験で参加者に色々な事実に関する文章を聞いてもらい
内容をパソコンで書き留めてもらいました
あるグループではあなたが書いたものは
あなたのパソコンに保存されると伝え
別のグループでは
書いたものは全て削除されると言っておきました
書き終わった後、
よく覚えていたグループは
削除すると言った方ですそれは
消されると思うと余計に覚えようとした
反対にパソコンに保存してくれると思ったら
わざわざ覚えることにエネルギーを使う必要はないと思ったのでしょう
出かけた先で
わざと写真を撮らない人がいます
その瞬間を楽しんで
その場を満喫したいからです
ある実験で
参加者に美術館に行ってもらい
この作品は写真を撮ってください
あの作品は撮らないでくださいと指示そして
次の日 確かめたところ
写真を撮らなかった作品の方は
よく覚えていました
取った方は保存したから自分の脳からは削除していいと考えたのでしょう
なぜ通知を無視できないのか
メロディーやピコンという音の通知音を聞くと
私達はもしかしたら
ワクワクするような事が起きたのかと思ってしまいます
実は通知を確認しているときより
音が鳴ったときのほうが
ドーパミンがたくさん出ています
これは宝くじやパチンコと同じ仕組みで
1番ワクワクするのは
もしかすると もうすぐお金持ちになれるかもと思う瞬間です
本当に重要な通知が来るのは
珍しいがそんな事はどうでもいいのです
脳にとって大事なのは可能性
そして チャンスがあることなのです
ではなぜそんな風に脳は反応するのか
これも昔の名残です
大自然では確かなことは何ひとつありませんでした
食べ物を探しても見つかるとは限らなかった時代 ですから
脳は もしかすると
うまくいくかもしれないと思うことに
たくさんご褒美をくれるように仕向けているのです
2012年頃アメリカの研究者が
若者の行動が変わったことに気づきました
眠れない人が増え
友達と会うことが減り
デートの回数も減った
飲むお酒の量も
自動車免許を取る人も減った
何が起きたのか
確かなことは言えませんが
iphoneが広まったせいという可能性があります
アイフォンは2007年に発売ですが
本格的に普及したのが2011年でした
若者の行動が変化した理由は単純で
スマホ以外の事に時間を使わなかったせいでしょう
私たちは スマホに小さなドーパミンを放出 させてもらっています
そしてその影響を
簡単に受けやすいのが10代の若者です
大人だと脳の前頭葉が理性的で
行動にブレーキをかけます
前頭葉がそろそろスマホを消して寝ないといけないよと
語りかけるのです
しかしこの前頭葉は25歳くらいになるまで完成しません
ですから子供は制御が効かないのです
ネガティブな感情が優先される理由
同時にいろいろな感情が湧いた場合は
たいていはネガティブな感情が優先されます
それは大昔から命の危険に関わるからです
食べたり飲んだり寝たりということは
後回しにしてもいいですが
目の前の猛獣はすぐに反応しなければなりません
だから私たちは心配になったり
焦ったりすると
それはどちらもネガティブな感情ですから
それ以外のことを考えられなくなるのです
人間は社交的な生き物で
そのおかげで今まで生き延びてきました
まずは安全の確保が必要な時代ですが
他の人たちと
協力した方が
敵や肉食動物から身を守りやすくなります
特に夜は交代で 番をすることができます
そして人間は
協力が得意です
仲間と協力して狩りをすれば
獲物を追い詰めることができるし
罠を使って追い込むこともできる
それに言葉が話せるおかげで
仲間と意思疎通が取れます 1人で必死に生きるより
グループに属している方が圧倒的に都合がよかったのです
脳の中には側坐核という部分があり
報酬中枢という名前で有名です
おいしいものを食べたり
友達と会ったりすると活発になる部分で
それは側坐核が楽しいという感情を
報酬として与えてくれるからです
その側坐核は
自分の話をする時や褒められた時にも
活発になります
だから私たちの話の半分は
自分のことを話したがるのです
またサバンナの時代でも
自分のことを話すと他の人と絆が強まったのです
お互いのことを知れば知るほど協力しやすくなります
自分のことを話すと 相手がどう思ってるかを知ることもできます
だから、その名残で自分のことを話すと報酬が出る仕組みなのでしょう
snsをよく使う女子ほど幸福度が下がっていました
若者の幸福感
つまり人生にどれくらい満足しているかを計測した調査があります
10歳から 5年間調べてみると
平均的には幸福感は下がっていきました
1番精神状態が良かったのは
実際に対面で友達とたくさん会っていて
snsは普段なかなか会えない人とつながるための手段 とか
趣味の仲間のやりとりなど補足的に使っている人でした
眠っている間は
脳の中で色んなバリアが外れます
あなたもおかしな夢を見ることがあると思います
ハメを外して突拍子もないアイデアを試しているかのようです
これはブレインストーミング のようなもの
つまりアイデアを出し合う会議のようなもので
あなたの発想力に欠かせないことです
よく大事な決定をする前に
1晩寝かせようといいますが
不思議な事に大抵それでうまくいく
解決策が寝ている間に降ってきて
目が覚めた時には答えが出ているのです
スマホをベッドの横に置いて寝ると
睡眠時間が21分も短くなるという 調査の結果があります
近くにスマホがあるだけでリラックスできないのです
赤ちゃんに舌を出してみせると
真似をして舌を出します
人間にはミラーニューロンという脳細胞があり
相手の真似することで学んでいるのです
ミラーニューロンは
また他の人が感じていることを理解するのも助けてくれます
ドアに指を挟んだ人の写真を見ると
あなたの脳はその人と同じような反応をします
痛みは感じないけど不快さを感じるのです
