正月の生け花にまつわる話

正月の生け花にまつわる、お話を習っているYUMEHANASchoolの先生より頂いのでシェアします。
【お正月の生け花 あれこれ】
お正月には年神様が各家を回るといわれています。年神様が家を見付けるための目印として松飾りを立てた事が門松の始まりだそうです。
しめ縄は、「ナワバリ」「結界を張る」という意味があるそうで、ご神木などにしめ縄が張られているのを見かけるかと思います。
神社のしめ縄は、魔除けの意味があり、神様の領域と俗世界との境界線となっているようです。

最近は、マンションなど、松飾りを飾る事が出来ないので、玄関に綺麗なお花を飾るだけでも、気持ちよく新年を迎えられると思います。

縁起の良い花材といえば、日本では、松・竹・梅でしょう。
寒い時期でも葉が枯れないため、縁起物とされています。
もともと、中国の歳寒三友(又は厳寒三友)から来ており、中国では文人の理想を表現していると言われることから、縁起物とされています。
・松
常緑樹のため一年中青々としており、樹齢何百年、何千年というご神木なども見かけることから、不老長寿の代表格として縁起物とされています。
・竹
真っ直ぐスクスクと成長し、一年中青々と、嵐にも折れないで、しないながら頑張っているため、強い真っ直ぐな志の象徴として縁起物とされています。
・梅
年明けのまだ寒い中、どの花よりも早く花を咲かせ、芳しい香りを漂わせることから縁起物とされています。
・そのほか
南天→難を転じる。 だいだい→家が代々栄える。千両、万両→金運。柳→生命力。
葉牡丹→紅白で縁起が良い。ゆずり葉→代を譲る。

🔷生け花について
・簡単な生け方
お手元にある一番派手な花器、色や形が斬新な花器を選んでください。大きさは大きくても小さくても構いません。(花器でなくても、素敵な水差しや深さのある豪華な入れ物など工夫してみましょう。)
最初に若松を1本真っ直ぐ長めに入れ、手前に短めに蘭や百合、大輪の菊など、長持ちする豪華なお花を1( 〜3)本入れるだけで良いと思います。
・小物で飾る
シンプルな花器の場合、雛飾りの緋毛氈の感覚で、赤い物(折紙やフエルト、縮緬の布など)や帯を下へ敷いたり、後ろへ貼ったり立てかけたりするとお正月らしくなります。
又、花器の周りに、舞扇やお洒落な蓋のある鏡など豪華な物や書を置くのも良いでしょう。
・注意点
お花や枝の先が、下を向かないようにしましょう。
お花が下を向いている場合は、カットし、枝先が下を向いている場合は、上を向くように枝先をカットするなど工夫して生けます。
(蘭などで、元々垂れ下がって咲くものは、そのままで良いです。)
・生ける時期
一般的に門松などと同じく、28日までに生けた方が良いとされています。
日本人は「言霊(ことだま)」と言って、言葉の読み方を重視する傾向にあるため、29を「二重苦」とも読めるため嫌います。
また、31日は「一夜飾り」と言って嫌いますし、30日は旧暦の晦日になるため嫌います。
ただ、忙しい現代人、1月7日まで飾る事を思えば、29日だけ外せば良いと思います。